アルコール依存症 回復へ

アルコール依存症の症状、治療、病院、AAミーティングと断酒会(自助グループ)や家族の悩み、離婚、アダルトチルドレンなど依存症者本人の体験をもとにしてお届けいたします。

断酒できなかった私が、入院中優等生だった人に思うこと

断酒できなかった私が、入院中優等生だった人に思うこと

f:id:k77703230418:20190613121756j:plain

断酒できなかった私が、入院中優等生だった人に思うこと 

 

 

素直なことは良いことだと思います。

 

私は医師のアドバイスを素直に受け入れず断酒に時間がかかったので素直な人に憧れていたのです。

 

しかし、一見素直に見えた人にもやがて壁が出現し、自分で乗り越えることを要求されることを知るようになりました。

 

回復には気づきと自己変革が必要だと改めて実感しました。

 

私はなかなか断酒できなかった

 

私はこのブログで何度か書きましたが、初めてアルコール依存症と診断されたのが、17年前です。

 

しばらくしてアルコール専門病院1回目の入院をしました。

 

けれど断酒が継続できるようになるには、それから8年かかりました。

 

今のところ最後の入院9年前で、アルコール専門病院としては3回目です。

 

以降腰痛や風邪で通院したくらいで、精神科の病院のお世話にはなっていません

 

何とか飲まない生活を続けさせてもらっています。

 

17年前初めてアルコール専門病院を退院してから、3回目の入院をするまでの8年間は飲んだり、やめたりの繰り返しでした。

 

3か月以上断酒を続けるのはなかなかできず1年超えたことはありませんでした。

 

8年間なぜ断酒できなかったのか? そして今9年間断酒が続いているのはなぜか?

 

そのことの自分なりの考えを、色々な形でこのブログで記事にしています。

 

f:id:k77703230418:20190613122149p:plain

断酒以外にないという考えを拒否し続けた

 

断酒以外にないという考えを拒否し続けた

 

いつもこのブログで書いていますが、これからどうなるのかはわかりません

 

酒を飲んでしまうリスクはいつでもあります

 

私だけでなく他の依存症者も同じことで、明日飲まないという保証どこにもありません

 

それは言葉を変えれば、100%断酒できる方法は、今のところ存在しないということです。

 

医学の進歩で、将来的にはあり得るかもしれません。

 

しかし残念ですが、今のところ誰にでも完全に効果を期待でき、副作用がない治療法は存在しません

 

ただそれでも現在有効ではないかと思われる方法はあります。

 

そしてその方法は、私が初めて依存症という病名をつけられた17年前も、断酒を開始した9年前も基本的には変わっていませんでした。

 

それはアルコール依存症は、飲酒コントロールできない病気節酒できないことを認める

 

すなわち断酒以外に健康に生きていく方法はないことを認め、受け入れ、実践するということです。

 

私が9年前、3回目の最後の入院をしたとき、それまでと違ったのは、断酒しかありえないという専門病院の医師やスタッフの指示通りに、プログラムをこなすようになったことです。

 

つまり私はそれまでの8年間「断酒以外にないよ」という病院からの指示を「そんなはずはない。節酒できる方法があるかもしれない」と拒絶してきたのです。

 

私は病院スタッフから見れば、言うことを聞かない不良患者だったということです。

 

私のような反応を示す依存症者は多いのですが、皆がそうではありません。

 

初めてアルコール専門病院へ入院しながら、「断酒しなけれなダメだ」と言われて、「はい、わかりました」と素直に従う患者もいるのです。

 

彼ら(彼女たち)と私との違いを書いてみたいと思います。

 

f:id:k77703230418:20190613122717p:plain

優等生は素直でいい人

 

優等生は素直でいい人

 

私が3回目の入院をしたときも、やはり「専門病院の入院は初めてだ」という人は、そこそこいました。

 

そのなかで病院の治療方針に沿ってプログラムをこなし、その後実際に1年間断酒をした人たちは、総じて「素直で良い人たち」でした。

 

ここで使う「いい人」というのは、もめごと争いごと起こさないという意味です。

 

人格善良なのとは少し違います

 

アルコール依存症の人は、人間関係が苦手な人が多いのです。

 

特に自分の心の中に、変なこだわりがあり、柔軟に人と合わせたり、距離を取ることができない

 

他人から学ぼう、吸収しようとする姿勢が乏しくて、断ったり、上手くかわしたりするのも下手です。

 

ところがそういった依存症者たちの中で、素直に病院の指示に従って治療を続ける人は、スタッフからの受けもよくいつも周りに人がいるという感じで、明らかに異彩を放っていました。

 

私とは違って彼ら(彼女たち)は、優等生だといえるかもしれません。

 

私は当時、長く断酒を続けている人たちを観察し、できるだけ真似をして、自分も酒を止めたいと思っていました。

 

同時に彼ら(彼女)たちー優等生ーには、劣等感を抱きながらも、吸収できるところはしたいと思い、「どこが自分と違うのか」に注目し続けました。

 

入院中、私が「優等生」を見ていて、少し気になったことがありました。

 

一番は、「面倒くさがり屋で、積極的なやる気に乏しい」ということでした。

 

言われたことは一応やるが、それ以外は適当に済ませる

 

都合の悪いことは人任せにして逃げる傾向が、どの人にも共通してあるな」と私の目には映っていました。

 

やがて専門病院を退院しますが、「優等生」はやはり順調な人が多かったのです。

 

アルコール依存症の人が、1年間酒を飲まないというのは難しいのですが、優等生たちは高確率で1年の断酒の壁を次々と突破していきました。

f:id:k77703230418:20190613123309p:plain

優等生にも躓きがある

 

優等生にも躓きがある

 

ところが問題はそこからでした。

 

2年経ち、3年経つと「優等生」は二つのタイプに分かれていきました。

 

「相変わらずタイプ」「変化したタイプ」です。

 

相変わらずタイプは、失敗して再入院するか、別の病院で治療を受けるか、行方不明になるかしていきました。

 

変化したタイプは、ほとんどが自助グループで変わっていきました。

 

このタイプは、現在も断酒が続いている人が多いです。

 

あと女性で多いのが、お酒以外の問題を抱えている人です。

 

断酒はしていても、他のうつ病摂食障害などで治療を続けている患者さんですが、今回は触れません。

 

自助グループで変化したタイプに多いのが、家族自助グループに繋がっている人たちです。

 

アルコールの自助グループにはAAと断酒会があります。

 

断酒会では、家族も一緒に参加する例会が多いのです。

 

そこで依存症者は、家族から飲んでいた時の恨みつらみの言葉浴びせかけられます

 

体験談は、「言いっぱなしの聞きっぱなし」なので、その場で反論できません

 

「どうして人前であんなこと言うんだ」

「俺のメンツが丸つぶれだ」

「お前は話を大きくしすぎる」

 

「だって本当のことよ」

「つまらないプライドを捨てないと、また飲むわよ」

「あなたは酔って覚えていないだけよ」

 

ほとんどの場合、帰りの車中は夫婦げんかになります。

 

そういった修羅場(?)を経験し、反省すべきところを受け入れ、変われた人は回復が進んでいきます。

 

私は最初「素直でいい人」に劣等感を持っていましたが、途中からそんなに単純でもないのかなと思うようになっていきました。 

 

やはりアルコール依存症になる人は、なるべくしてなっているのではないだろうかというのが、今の私の考えです。

 

なるべくして」というのは、考え方や感情の処理の仕方、心の持ち方などに歪みがあるからということです。

 

ただ「性格が悪い」という意味ではありません。 

 

k77703230418.hatenablog.com

 

 

k77703230418.hatenablog.com

 

 素直でいい人のデメリット

 

アルコール依存症ではなくても、素直な良い人は、悪く言えばポリシーや主体性が乏しいと言えなくもありません。

 

当然「素直」や「いい人」の定義にもよるのですが、自分の考えよりも誰かの機嫌を優先するのは、「媚びている」「太鼓持ち」「流されやすい」「八方美人」と見えることもあります。

 

 

 

人間関係が良好な人のなかには、自己確立をしつつ、大人の態度で「無用な争いはしない」という方もいます。

 

一方、自分では何も考えず、意志が弱く、優柔不断なのは、依存する相手から病院に変えただけとも言えるのではないでしょうか?

 

冒頭にも書きましたが、病院が100%の治療法を編み出しているならそれでもかまいませんが、残念ながらそうではありません。

 

私は回復の大切な要素のひとつとして、酒だけでなく、何かに依存したり、誰かのせいばかりせずに、毎日の生活を送るということもあるのではないかと考えています。

 

というと「では誰にも頼ってはいけないのか?」という極端な反応をする依存症者が多いのですが、違います

 

人は一人では生きていけません。

 

しかし、一方的に誰かが誰かに寄り掛かる関係続かないということです。

 

自分が今置かれた環境で、できることはやっていくことが必要かと思います。

 

k77703230418.hatenablog.com

 

 回復には気づきや自己変革が必要

 

最近は若い人を中心として、ネットなどの影響でコミュニケーションが変化しています。

 

自助グループにも様々な問題が山のようにあるので、これからは断酒のあり方は変化していくかもしれません

 

私は若い人たち新しい断酒の方法を発明してくれるのを望んでいます。

 

私がこういう経験をしたから、若い人たちも同じことをすべきだとは思っていません

 

そもそも私自身が、専門病院や断酒している先輩のアドバイス拒否し続けた人間です。

 

素直ではないのです。

 

ただ老婆心と見えるかもしれませんが、私の経験が誰かのヒントになればうれしいなとは思い、 今日も書かせていただきました。

 

どのような方法であっても、回復していくには、気づき自己変革必要ではないだろうかというのが、現時点での私の考えです。

 

専門病院で言われたから、酒を止める方法は○○らしいという情報を入手するだけでなく、実際に継続する中で得られるもの断酒を安定させるのではないかと思います。

 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

 


アルコール依存症ランキング